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論文

Ni基合金切欠き材のき裂発生,伝播特性におよぼす一定応力保持時間効果

菊地 賢司; 横堀 寿光*; 二川 正敏; 武藤 康; 横堀 武夫*

日本材料強度学会誌, 21(2), p.69 - 86, 1986/00

高温ガス炉に使用されるハステロイ-XRの1073Kにおける高温クリープ・疲労重畳特性を、応力上昇時間と応力保持時間を系統的に変化させて求めた。その結果次の結論を得た。1/Ti特性は、Trによらず高温疲労の場合にほぼ一定値を示したことより、き裂発生は負荷荷重の積分面積に律速される時間依存性機構に従う。さらにこのとき、高温クリープ・疲労条件における応力繰り返し時間はクリープ損傷に対する休止効果としての意味を持つ。1/Tp特性は、Tr≧6sの高温疲労では一定値を示し、時間依存型であったが、Tr=1sでは繰り返し数依存型になっており、かつ保持時間の増加に伴い、クループと疲労の相互作用があることを示した。ここに、Tr:応力上昇時間、Ti:き裂発生時間、Tp:き裂伝播時間である。

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